2つのIR
2010年開業のマリーナベイサンズとリゾート・ワールド・セントーサ。カジノ・ホテル・MICE・観光を束ねた統合型リゾートの完成形で、大阪IRの議論の参照点になった。
歴史の節目
2005年の誘致決定から2010年の開業へ。地元住民の入場料(レビー)など、依存対策を組み込んだ制度設計が特徴だ。詳しくは世界カジノ史へ。
賭場以外の楽しみ
マーライオン、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、マリーナベイの夜景。都市自体が観光地で、IRはその一部という位置づけが読み取れる。
行き方と注意
21歳未満の賭博参加は不可。地元民の入場料制度がある。交通・料金・条件は時期で変わるため、各公式サイトで確認する。

Photo: Moheen Reeyad via Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)

Photo: Moheen Reeyad via Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
二つのIR:ベイサンズとセントーサ
シンガポールのIRは二つだ。マリーナベイ・サンズは三棟タワー+船形のスカイパークで知られ、都心の湾岸に立つ都市型IRの象徴になった。リゾート・ワールド・セントーサは島側の滞在型で、ユニバーサル・スタジオや水族館を抱える。都市の顔としての湾岸IRと、島にこもる滞在IRという対照的な配置であり、大阪IR(湾岸・埋立地)の参照先として両方の型が役立つ。
入場料制度:シンガポール人の線引き
シンガポールは自国民・永住者のカジノ入場に levy(入場税)を課す。外国人観光客は無料で入場できる一方、国民には金銭的なハードルを設けて利用を抑制する設計だ。日本の入場料・回数制限と発想は近く、「開かれた施設」と「国民保護」を両立させるアジア型の答えとして並べて読むと理解が深い。金額や条件は改定されるため、訪問前に公式確認する。
非ゲーミングの厚み:IRを IR たらしめるもの
シンガポールのIRの強さは非ゲーミングにある。マリーナベイ地区の光のショー、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ、MICE施設、ショッピングと飲食の集積が、カジノ客以外の来訪動機を作っている。大阪IRもカジノ面積3%以下という規制の下、稼ぎの構造はカジノでも来訪の理由は非ゲーミングという設計だ。シンガポールはその先行形であり、施設の回り方(昼の湾岸散策→夜のショー→IRの順)を旅程の参考にする。